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【シリーズ1-3】台数・売上国内トップが海外で負けた真の理由

更新日:2月8日

前回のを記事、「マスカスタマイゼーションの実現に向けた改革を」「製造業は今こそ、量から質への転換を」通して、ものづくりプロセスの大胆な変革を目的としたマスカスタマーゼーションへの転換の必要性をお伝えしてきました。本コラムでは、製造業A社の実例を交えて具体的な手法をお伝えしてまいります。


グローバル展開に立ちはだかった商文化の壁――A社の実例


A社は国内でBtoBの個別受注型生産(=カスタマイゼーション)の事業を営んでおり、マスプロダクションからマスカスタマイゼーションに舵を切るうちの、カスタマイゼーションまでは実践済みでした。


A社の国内での受注スタイルはこう。

キャリアのある営業スタッフが、顔の知れたクライアントから相談を受けて話を聞きに行く。1から100まで話をしなくても仕様を先読みして提案し、開発スタッフと擦り合わせてスペックに落とし込むという、営業スタッフの経験と能力が受注に大きく影響を与えていました。


そんなA社は近年、新興国を中心とする経済成長や人口急増、インフラ投資の急増といった理由から急速に海外需要が増しており、主戦場を徐々に海外に移しつつありました。


ここで順風満帆かと思いきや、大きな壁が立ちはだかります。国内ではうまく行っていた営業スタイルが、海外では通用しなかったのです。


受け身型と一発勝負型という大きな違い


その理由は、商文化の違いにありました。国内メーカーは何度も訪問して話を聞く受け身型のスタイルであるのに対し、海外メーカーはスピード重視の一発勝負スタイル。初回の訪問で標準品をベースとした提案型で営業し、最小限の擦り合わせによって仕様を決定して受注します。そもそも、カタログやWebサイトなどで提案できる範囲が公開されているメーカーでなければ声もかかりません。さらに組み合わせと言っても日本国内のようなフルカスタムではなく、分解すればすべて標準品なので、リードタイムもかからないのです。


そのような現地メーカーを相手に、「それではどういったご要望でしょうか?」と話を聞きに行くところから始まる日本スタイルのA社は太刀打ちできませんでした。その上、代理店や海外法人を挟むため交渉や意思決定が複雑になり、商談のスピードは鈍化、さらに彼らも効率の良い商談に注力するため、新規開拓案件はなかなか確度が上がっていきません。


優れたプロダクト=大きな売上にはならなかった


国内市場では売上・台数ともにシェアトップだったA社も、海外市場では台数こそトップであるものの、売上は及ばず。その台数トップというのも、本当に受注したい高単価のソリューションセットではなく、単価が低く受注効率のいい標準品での売上でした。


本来であればA社製品の需要は国内同様に多分にあり、高単価での受注が量産されるべきなのですが、コミュニケーションを筆頭とした受注プロセスが原因で現地メーカーに負けを取っていたのです。事実、台数トップを支える標準品での受注は、「現地メーカーには作れない高品質なもの」と認められた上でのもの。この傾向は、特に中国で顕著でした。


いくらプロダクトが優れていても、経営層が海外での高単価なソリューション型受注を推し進めても、現場レベルでコミュニケーションを含む受注プロセスが最適化されていなければ売上を伸ばすことはできません。受注プロセスのグローバル化が不可欠な状況でした。



そんなA社にYDCが提案したのが、CPQソリューションと独自のデザインモデルによる受注プロセスの改革でした。CPQソリューションの導入により、設計者の机には似たような見積もり依頼書の山があるヒアリング→都度個別検討のスタイルから、顧客要求に対して必要な仕様ラインナップを事前に揃え、クイックに提案するスタイルへと転換できたのです。


次回は、このCPQソリューションについて詳しくご紹介します。






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